2011年4月23日土曜日

世界のクロサワ


今シンガポールでは“日本の映画フェスティバル”が開催されている。ナショナル・ライブラリーにあるギャラリー・シアターでは、連日黒澤明監督の映画が上映され、多くの人たちが詰めかけている。今回、大きいスクリーンでの「七人の侍」を逃すすべはなし!と、劇場へ駆けつけた。

私の目線からの黒澤映画というのは、哲学的であるのに、実にコミカルに、そして巧く日本人の物事に対する見方や考え方を表現している。そして、そこには実に多くのメッセージがある。製作から50年近く経った今も、まったく時代を感じさせない、というより、むしろとても新鮮な感じさえする黒澤作品。3時間20分という長い映画にもかかわらず、あっと言う間に終わってしまった。「羅生門」につづく黒澤明監督の映画を素晴らしいシンガポール・ナショナル美術館の劇場で堪能し、大満足の週末。観るたびに、さすが『世界の黒澤』と称される意味が実感できる。

2011年4月20日水曜日

ホーカー・フード

残り2ヶ月を切ったシンガポール生活。そう思うと、懐かしくなるであろう物事がいろいろと浮かんで来る。ホーカーでの美味しく、お気軽でお安いシンガポール料理もそのうちの一つ。今の間に存分楽しもうと思う。

Char kway teow (チャー・クェイ・ティアオ) 
私のホーカー定番料理。直訳すると、チャー(stir-fried)クェイ(rice cake)ティアオ(stripes) となるらしい。平べったい米の麺をシーフードやお野菜や卵と一緒に炒めたもの。米の麺は炒めるとフライパンにこびり付くからか、たっぷりのシーフードのスープで絡めてある。それがまた美味しさの秘訣。カラマンティ(沖縄のシークアーサーと同じ小さいライム。オレンジとの間の子のような味)をシュッとしぼって。

Otak-otak (オタ・オタ)
バナナの葉っぱで薄く包んであぶり焼きにした、魚のすり身。蒲鉾より柔らかく、イワシのつみれのような味に、チリが効いてピリ辛な一品。冷えたビールにとってもよく合う一品。

Satay (サテ)
甘からにんにくソースでマリネしたチキン、ビーフ、マトン、シーフード、などなどの串焼き。東南アジアの定番!

Ais kacang (アイス・カチャン)
マレーシアの冷たいデザート。いわゆる日本のかき氷。このカラフルな色の蜜はマンゴー。ライチの実が入ってとっても南国の味。もともとは小豆が定番だったらしいが、今はカラフルなフルーツのほうが人気あり。ホーカーはだいたい外なので、暑い野外で食べるかき氷は嬉しい。

2011年4月11日月曜日

臭豆腐(チョウ・トーフ)


オーチャードに ISETAN スーパーマーケットがあり、そこの地下1階の入り口の前ではよく催しがある。今朝、いつも通り伊勢丹の駐車場に車を留め、伊勢丹地下入り口の前のマック・カフェでコーヒーをオーダーし、待っていると。。。なんかツ〜ンと鼻を通り越して目にくるような腐敗臭ともなんとも言えない強烈なニオイが。 うっ、臭さ、な、なにこの『おいにー』は? 思わず鼻をつままなければならないほどの臭さ! コーヒーを待つ間も臭くて臭くてたまらない! 見ると出店で何か揚げ物をしているではないか。。。ちょっとちょっと、いくらなんでもそれ食べ物かいな? 

恐ろしい臭さの中待つこと1〜2分。ようやくコーヒーを受け取り、出店の前を見ると、「臭豆腐」"Smelly Tofu" と書いてあるではないか! シンガポールに来る前に東南アジアを知ろうと、テレビでいろいろと見ていた、台湾の臭い食べ物。これがあの臭豆腐か〜!!!とやけに臭さに納得しながら仕事へ向かうが、エレベーター、吹き抜けになっている地上に出てまでもあのニオイが充満していた。

上のビデオ、世界各国の奇怪な食べ物にトライして歩く "Bizarre Food" の彼ですら、エヅイているほどに臭い。世界にはいろいろな臭い食べ物があり、我が国、日本にも納豆があったり、シンガポール(東南アジア諸国)にもドリアンがあったり、ヨーロッパにも臭いチーズがあったりと、国によってそれが珍味として崇められるが、これははて? 納豆やドリアンなんかとは比べ物にならない。あの「スメリー♡トーフ」などという看板はかわいすぎる! "ATROCIOUSLY STINKING Tofu" に変えるべきだ! 

しかしながら、今日ばかりはなんとも猛烈な臭豆腐のニオイにおののき、わなないた。。食べてみるべきか、否か。。。

大震災から一ヶ月〜今できること〜

日本から輸入の食材をバンバン買う!

日本から食材を輸入している日本料理店に行ってガンガン食べる!

さっそく日本マーケットへ言って参ります:D

***不謹慎ですが***

農薬た〜っぷりの『○○産』食材より、日本産のほうが安心でしょ〜、って思うのは私だけか? あしからず

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2011年4月3日日曜日

チャリティ・イベント


友人とその同士たちが企画した『チャリティ・イベント@日本食レストラン』へ行ってきました。バッフェ・スタイルの和食とドリンク、そして日本の応援歌を歌おう!というテーマ。ピアノとフルートの生演奏と友人達の合唱がとっても良かった!そして大勢のシンガポール人や外国人も参加してくれているのを見て感謝の気持ちでいっぱいになった。皆、家族・友人の安否からはじまり、被災地の現況や原発事故の解決の兆しと、気になる事がいろいろと話題に上る中、やはり印象的だったのが原子力発電に対する認識の無さ。もちろん自分を筆頭に。。

アメリカのエネルギー源も多くは原発頼り。しかしながら、こと聞いてみると、はっきりどこにあるかもわからない。一緒に参加してくれたオハイオ出身の彼も、近くに原発があるのはしっているがはっきりどこかは知らないという。そういうものなのかもしれない。私も子供の頃、夏休みと言えば若狭湾へ海水旅行へ出かけていたからこそ美浜原発は知っているが、福島の原発は今回の事で知ることになった。しかも、原発が本当に安全なのか、どのように運営されているのかなどあまり気にした事もなかった。今回のことで、今一度自分なりにリサーチするべきだと思うようになった。

また、ニューヨークにも原発があり、もし事故が起こればマンハッタンが今回のように危険区域にはいるという。それについて、ニューヨーカーたちもさっそく論議をしだしているらしい。

今回のイベントでの義援金は約90万円! しかしそれに加え、イベントに参加する事によって、原発に対する新たな疑問や興味を持つということこそが、真の意義なのだと思う。そして疑問だけに終わらせずに追求していくことがもう一つの “私たちができる事”だと思う。

追記:飲めば飲むだけ義援金が増える!と言い訳をしながら、ちと張切って飲んだくれた。あしからず。