昭南島(しょうなんとう)−−−1942年、日本軍がシンガポールへ侵略した当時、この南の小島をそう呼んだらしい。そこに、戦死者を追悼するために建立されたという昭南神社。現在は地図にも載っておらず、ジャングルの中に放置されている状態の神社跡地を見るべく探検に出かけた。
シンガポール中央部に位置する貯水池 (Central Catchment Nature Reserve {Macritchie})、通称マックリッチー。この貯水池をぐるりと囲むように作られたハイキング・コースを約1時間ほど歩いた所に、誰が印をつけたのか大きな置き石に赤い丸印が。どうやらそこが神社跡地へと続く道無き道の入り口らしい。もちろん案内図にはなにも載っていない。コンパスと誰かがつけたらしい赤いテープが頼り。木々に覆い尽くされた森林。一つ間違えると迷ってしまう。
道なき道を進んで行くことおよそ2時間、石造りの階段が目の前に現れた。やっとそれらしき物を見つけ心は弾む。しかししんどい。
神社の土台だったのか、石の床下のようなものが地面下に。どこもかしこも木や草に覆われていた。
物見台からの景色。この森の中を歩いたんだな。。。よく蛇に噛まれることも無く、怪我もせず帰ってきたものだと思った。
物見台からの景色。この森の中を歩いたんだな。。。よく蛇に噛まれることも無く、怪我もせず帰ってきたものだと思った。
1945年の終戦と同じくして、この神社は取り壊されたという。こんな南の島まで日本軍は侵略をし、数多くの大切な命が落とされた。そう思うとそこに立ち、悲しく複雑な気持ちになった。戦争という愚かなことの為に命を落とした全ての人に冥福を祈りたい。